巨大化風俗嬢

 自称発明家の男は、とうとう物質拡大光線を完成させた。技術を持った変態ほど恐ろしいものはない。彼は自分の欲望を満たすために女性を巨大化させようと考えた。そういう性癖の持ち主なのである。
 どんな女性でも良いわけではない。できるだけきれいな女性を巨大化させたいと思った彼はここら辺のデリバリーヘルスのホームページを漁って、1番適切な嬢を手作業で選別した。
 どうせ巨大化させるとは言っても、できるだけ初期の身長も高い方が良い。背が高くて容姿端麗な嬢を選んでいたら、リカという女性が目についた。身長185cm、スリーサイズも理想的。男は涎を垂らしながら予約した。

 とうとう彼女がやってきた。ミニドレススカートを穿いて、スタイルもよく股下は95cm超であり、長過ぎる脚がよく目立つ。顔は、ホームページではわからなかったが小顔でベビーフェイスで、綺麗な髪の毛がそれを包み込んでいる。モデル顔負けの神々しい顔立ちを具えた185cmの長身美人を前にして、男は目を血走らせて息を荒くした。
「こんにちは、本日はご指名ありがとうございます」
「はい、はい、こちらこそ。あのですね、僕が今日やりたいことはですね、こちらの物質拡大光線をあなたに照射して、この吹き抜けにどどんと突っ立ってほしいということなのですが、どうですか? やってもいいですか?」
 早口の説明に、リカは最初意味が分からなかったが、男は丁寧にプレイの内容を説明し、実際にリンゴを巨大化させてみるとリカの表情が大きく変わった。自分もこうなるのかと思うと少し怖くなったが、それ以上に彼女は巨大化した自分というものに興味を抱いた。
「すごいです! 私で良ければぜひ、やらせてください!」
「ありがとうございます、ありがとうございます」
 背中を曲げて何度も何度もお礼を言う男。そして目を血走らせて息を荒げて、彼女の気が変わらないうちにと彼は光線の設定をさっさと済ませて彼女に照射した。
「まずは1.5倍です!」
 彼女の身体が青白い光に包まれた。

 277.5の高みから男を見下ろすリカ。自分が大きくなったというよりも周りが小さくなったと思う方がそれらしいと、リカは今の状況に不安を覚えながらも冷静にそう思った。
「リカさん、いいですね。そうだ、これ以上大きくなると何もできなくなりますから、先にシャワーを浴びましょうよ。うちのシャワー室は220cmなので、リカさんはそれよりも大きいんですね。素敵ですね」
 相変わらずの早口で話してから、160cmと小柄な男は自分の胸の高さにあるリカの手を握って、シャワー室へと引っ張っていく。シャワー室で直立できないため、体育座りになってリカは体を洗い始めた。体育座りをしていても、彼女の頭は男の肩まである。男は全身を使ってリカの大きな体をタオルで洗った。
 シャワーから上がり、部屋で直立してリカは男を見下ろす。胸よりも背の低い男の頭を撫でて可愛がった。
「あ、あの、早くやりましょうよ。こちらに大きな布団を用意していますから」
「はいはい、元気ですねー」
 巨大な布団の上で正座して足を崩して、リカは男の局部をむき出しにした。

 たったの10分で事は済んだ。本番を迎えていないにも関わらず男は絶頂を迎えて未だに興奮している。
「はあ、はあ、それでは次の方に。3倍です」
 青白い光線がリカを包んで数分後、さっきよりもさらに大きくなった裸のリカがそこに立っている。555cm、先ほどの2倍の身長。男は膝までしかない。密林までの高さはさっきのリカの身長に等しい277cm。男にとっては手で触るにもはしごが必要になる高さだ。
「リカさん、しゃがんでください!」
「はいはい」
 始めは戸惑っていたリカであったが、今では巨大化を楽しんでいた。慣れてきたリカは、赤ちゃんをあやすような感覚でしゃがみ込み男の脇の下に手を通して持ち上げた。
「今度は、何をしましょうか?」
「えーと、えーと、取り敢えずリカさんの身体の上で寝たいです」
「てことは、まずは私が仰向けで寝ればいいんですね」
 にやにやと微笑みながらリカはそこで仰向けになる。今のところは男の部屋に収まっているが、腕を伸ばすと手先とつま先がどちらも壁についてしまう。
 男はリカの上に寝そべった。硬いものをリカの滑らかな皮膚に当てながら、それをさらに硬くして動き回った。男にとってリカの胴体はまるでダブルサイズベッドのように大きい。しかしその寝心地はどんな高級ベッドでも勝てないほどに素晴らしいものであった。
「ああ、素晴らしい、素晴らしすぎます!」
「ふふ、お楽しみですねー」
 腹の上でもがく男を、リカは優しく指の腹で撫でる。そして片手で、両手で、男を包み込んだ。男はさらに息を荒げていき、その様子をリカは目を細めて見ていた。

 青白い光が消滅した時、リカの目の前にはさっきとは別の世界が広がっていた。足元までがあまりに遠い。男は人形のように小さい。
「8倍だからえーと、1480cmです!」
 さっきまでとは桁の違う、15mという容易に想像できない大きさになったリカはまず自分の大きさを知ることから試みた。さっきまではまだ、大きな人間で済んでいたが、今では立派な『巨人』となったのであるから。
 リカはしゃがみ込み、手と男を比べる。若干男の方が背が高いが、そんな情報に意味はない。リカにとって男は正真正銘、人形なのだ。
「リカさん、足も大きいですよ! ほら、私よりもずっと大きい!」
 男の方が2回りほど小さい。220cm、それが彼女の今の足の大きさである。足の大きさだけでも、リカは普通の人よりもずっと大きくなってしまった。
「リカさん、私そこに行きたいです!」
 男が指さす先には先ほどの密林がある。リカが良いという前に、男はそこに向かって走った。18cmもある巨大なそれ。自分をおもちゃにして体をまるごと入れることはできないが、両腕を突っ込むくらいであれば容易にできてしまう。男は無我夢中になって、巨大なそれを弄んだ。リカは普段は経験できない特殊な弄りに、体をもぞもぞさせる。
「あ、そこ、そこ」
「ここですか?」
「ああ! うん、そこです。もう少し強く」
「ようし、いきますよー!」
 脚を突っ込んで中をかき混ぜる男。リカは興奮し、声を徐々に大きくしていく。さっきまで自分の性癖のために動いていた男は、今ではリカを満足させるために奮闘する召使と化していた。経験のない男はどうにかして巨大なリカを叫ばせようと、両足を突っ込み中をより一層激しくかき混ぜた。
「あああー!」
 リカの叫びと同時に噴水から液体が発射されて男の全身を濡らした。男は大きな達成感を味わいながら、狭い部屋で脚を曲げて首を曲げて、そこまでしても壁の端から端までを自分で満たしてぐったりと脱力するリカを、目を輝かせて見上げていた。
-FIN

創作メモ

あまりうまく書けた作品ではないと思っていたのですが、FCでは一番評価の高い作品でした。ありがとうございました。